砂糖の袋を片づけようとして、「あれ、賞味期限がどこにも書いていない」と戸惑ったことはありませんか。いつ買ったか思い出せないうえ、中身がカチカチだと、もう捨てるしかないように見えます。
けれど、期限が見当たらないのは印刷漏れではありません。砂糖は品質変化が極めて少ない食品として、食品表示基準上、期限表示を省略できます。そして、固まったことだけで腐敗したとは判断できません。
ラッシー
賞味期限がなくて、しかもカチカチ。ずっと食べられるってこと?
先に結論
砂糖は品質変化が極めて少ないため、賞味期限・消費期限の表示を省略できる食品です。カチカチになるのも、多くは乾燥や吸湿による物理的な変化。ただし、濡れて溶けている、一部だけ変色している、虫・異臭・異物がある場合は使わないでください。期限表示のある砂糖製品は、その表示を優先します。
砂糖に賞味期限が書かれていない理由

農林水産省は、食品表示基準第3条第3項により、砂糖は保存方法と消費期限・賞味期限の表示を省略できると案内しています。消費者庁の表示資料でも、品質の変化が極めて少ない食品の例に砂糖が挙げられています。
砂糖は水分が非常に少なく、通常の保存状態では品質が急激に変わりにくい食品です。つまり、「期限を決められない」のではなく、一般的な砂糖は期限表示がなくても状態を見て使える、という考え方です。
「期限表示なし」の範囲を間違えない
ここでいう砂糖は、上白糖やグラニュー糖などの一般的な砂糖です。ほかの原料を混ぜた製品、シロップ、香り付き商品などに期限が印字されている場合は、その期限と保存方法に従います。期限表示がないことは、どんな状態でも永久に安全という意味ではありません。
カチカチになるのは「腐った」からではない
上白糖や三温糖は、結晶の表面に糖液をまとわせ、しっとりした状態に仕上げています。袋や容器の中で水分が抜けると、細かな結晶同士の間に橋のようなつながりができ、大きな塊になります。
STEP
1
上白糖から水分が少しずつ抜ける
購入時にしっとりしていた砂糖が、空気の乾燥や容器の密閉不足で乾いていきます。
STEP
2
結晶同士が接触してつながる
細かな砂糖の結晶の間に小さな結晶ができ、接着剤のように粒を結びます。
STEP
3
大きな塊になってカチカチに感じる
見た目と手触りは変わりますが、固まったことだけを理由に腐敗とは判断しません。
一方、グラニュー糖や粉糖は、湿気を吸ったあと再び乾く過程などで固まることがあります。同じ「カチカチ」でも、砂糖の種類によって戻し方は同じではありません。
固まっているだけなら品質上の問題がない場合が多いものの、濡れたスプーンを入れた、袋へ水が入った、虫や異物が見える、といった事情がある場合は別です。見た目だけでなく、保管中に何が起きたかも確認してください。
白く固まっても劣化とは限らない食品には、はちみつの結晶化もあります。また、見た目に惑わされやすい台所の疑問なら、アルミホイルのピカピカ面とくもった面も同じシリーズで確認できます。
次のページでは、上白糖を無理なくほぐす方法と、使わないほうがよい状態の見分け方を整理します。
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