英語を話す時、「〜かもしれない」「〜に違いない」って、どうやって言えばいいんだろう…そんなふうに悩んだことありませんか?
特に英語のモダル動詞「may」「might」「must」には、日本語にはない「確信度のニュアンス」が詰まっています。「may」と「might」は同じ「かもしれない」でも何が違うのか?「must」は本当にそんなに断定的なのか?――それを曖昧にしていると、ネイティブの本当の意図を読み違えたり、自分の言いたいことを正しく伝えられなかったりします。
僕自身、中卒で英語を一から独学で学び始めた頃、このニュアンスの違いにめちゃくちゃ苦労しました。でも、ある日ふと「これって“確率”で考えればいいんじゃないか?」と気づいたんです。
そう、モダル動詞は“確信度のパーセンテージ”で考えると、一気に理解しやすくなる。
この記事では、「may」「might」「must」を中心に、モダル動詞が示す“確率”を視覚的に理解し、確信度の違いを直感で掴めるように解説します。単なる文法解説ではありません。実際にネイティブがどう使っているか、日本語とどう違うのかまで踏み込んで、あなたの英語脳を刺激します。
確信度で見るモダル動詞 may / might / must

モダル動詞「may」「might」「must」は、話し手の“確信度”を伝えるための重要な道具です。単なる文法ルールではなく、「どれくらい確信しているのか」「どれだけ可能性があるのか」を微妙なニュアンスで表現できます。
英語では、この「確信度」の違いが非常に重要で、ネイティブは自然と使い分けています。では、それぞれのモダル動詞はどのくらいの確率を表しているのでしょうか?ここでは、確率のパーセンテージを元にした解説で、感覚的にも理解しやすくしていきます。
may は50%前後の「どちらとも言えない」可能性
「may」はおおむね 50〜70%程度の確率を示すと言われています。つまり、「起こるかもしれないけど、起こらないかもしれない」――そんな “五分五分”のニュアンスを含んでいます。
たとえば
- It may rain tomorrow.(明日雨が降るかもしれない)
この表現は、「雨が降る可能性はあるけど、晴れる可能性も同じくらいある」という曖昧な状況を示します。ニュースやビジネスの場面で柔らかく予測したいときにも使われ、「断定はできないけど言及したい」場面にぴったりです。
might は20〜30%の控えめ推量表現
「might」は、「may」よりもさらに控えめな表現。確率にして 20〜30%程度が一般的とされます。
例
- He might be at home now.(彼は今、家にいるかもしれない)
この場合、「たぶんいないけど、ひょっとしたらいるかも」という控えめな含みがあります。ネイティブはこのような表現を使って、遠慮や仮定を伝えることが多く、丁寧に断定を避けたいときに重宝します。
「may」がやや積極的な予測であるのに対して、「might」は一歩引いた、慎重な推測に近い表現です。
must は95%以上の強い確信・推量
「must」は推量の中でも非常に強い確信を表す動詞で、90〜99%の確率とされています。
- She must be tired.(彼女はきっと疲れているに違いない)
この例文では、話し手が何らかの明確な理由や証拠を持って、そう判断していることが伝わります。つまり、「かなりの根拠があるから、そうに違いない」という状況です。
ただし注意点として、「must」には義務(〜しなければならない)の意味もあるため、文脈によって判断が必要です。
may と might の使い分け・比較

「may」と「might」は似ているけれど微妙に違います。特に確率や丁寧さ、文化的背景に注目すると、使い分けのポイントが明確になります。
文脈でわかる「may と might」の感覚差
一見すると似たような意味に思える「may」と「might」ですが、文脈によって伝わる印象は大きく異なります。
- I may go to the party.(パーティに行くかも)
- I might go to the party.(パーティに行くかもしれないけど…)
前者は「行くかもね」という現実的な可能性を表し、後者は「たぶん行かないけど、可能性は残ってる」という控えめな響きがあります。「might」はやや仮定的で、柔らかい印象を与えます。
日本語の「かもしれない」と英語の違い
日本語の「〜かもしれない」は、あくまで話し手の「謙遜」や「曖昧さ」の表現として使われることが多いですが、英語ではもっと論理的・確率的に使い分けます。
例えば、日本語では「行けるかもしれません」と言っても70%くらいの確信があることが多いですが、英語で「might」と言えば30%程度のニュアンス。
つまり、英語は話し手の“心理的な距離感”や“根拠の強さ”をモダル動詞で表す文化だと言えます。
過去の推量は how? モダル+have 構文

モダル動詞に「have + 過去分詞」を続けることで、過去に対する推量を表現できます。これもまた、確信度の違いで使い分けが必要です。
may have / might have で過去の可能性表現
- He may have missed the train.(彼は電車に乗り遅れたかもしれない)
→ 50%前後の過去の可能性を表します。
- I might have left my keys at home.(鍵を家に置いてきたかも)
→ 控えめ・後悔・迷いを含んだ表現で、確信度は30%以下。実際に言った後に「あれ…本当にそうだったかな」と思っているような感じです。
must have で「…したに違いない」を表す
- She must have known about it.(彼女はそれを知っていたに違いない)
これはかなりの確信があるときの過去推量。状況証拠や目に見える事実がある場合に用いられます。ビジネス文書や記事でもよく使われ、「〜であるはずがない(can’t have)」との対比で学ぶと効果的です。
モダル動詞の確信度ランキング

ここまで学んだ「may」「might」「must」以外にも、他のモダル動詞を含めた“確信度ランキング”を把握すると、全体像が見えてきます。
will や should/could と比べた位置関係
一般的なモダル動詞の“確信度順”は以下の通りです。
must(90〜99%)> will(80〜90%)> should(70〜80%)> may(50〜70%)> might(30〜50%)> could(20〜40%)
この順番を意識しておくと、英作文でも英文解釈でも、「どれくらい確信している発言か」を即座に判断できるようになります。
文法書・ネイティブ感覚によるパーセント一覧
一部の英文法書では、以下のように明確な数字で紹介されています。
モダル動詞 | 確率(目安) |
---|---|
must | 95%以上 |
will | 90%前後 |
should | 75%前後 |
may | 60%前後 |
might | 30〜40% |
could | 20〜40% |
ネイティブはこれらを感覚的に理解しており、「may」や「might」のちょっとした違いで伝わる意味が変わることもあります。特にTOEICや英検などの試験では、この確信度の差を理解しているかどうかが正答率に大きく影響します。
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