「Monday blues」「TGIF(Thank God It’s Friday)」──こんな表現、聞いたことありませんか?
私たちが当たり前に使っている「曜日」という言葉。英語でも日本語でも、実はその背後には古代の神話や天体信仰という壮大な背景が隠れています。
「Tuesdayってなんで火曜日なの?」「金曜日の“フライデー”って何の意味?」そんな疑問を抱いたことがある人にこそ読んでほしいのが、今回の記事。
この記事では、英語と日本語の曜日名がそれぞれどのようにして決まったのかを分かりやすく解説しつつ、北欧神話とローマ神話の神々とのつながりや、覚えやすい語呂の工夫まで、語学と神話と雑学がごちゃまぜになった「曜日の深掘りワールド」へご案内します。
読み終えるころには、月曜がちょっとだけ好きになるかもしれません(笑)
曜日名の語源をざっくり解説

英語や日本語で何気なく使っている曜日の名前。実はこれ、古代の神話や天体信仰がベースになっているって知ってましたか?この記事では、英語と日本語それぞれの曜日名のルーツをざっくり分かりやすく解説していきます。
英語の曜日はどこから来たの?
英語の曜日は、ローマ神話に登場する神々の名前をベースに作られています。さらにそれを北欧文化が取り入れ、自分たちの神々に置き換えることで現在の曜日名が形成されました。たとえば「Tuesday」はローマ神話の戦神Marsに相当する北欧神話の戦神Tyrが由来。「Tiw’s Day(Tiw=Tyr)」が語源です。
Wednesday(Woden’s Day)はOdin(別名Woden)に由来し、木曜のThursdayは雷神Thor、金曜のFridayはFrigg(またはFreyja)に基づいています。
日本語の曜日はどう決まった?
一方、日本語の曜日は中国から伝わった五行思想と天体信仰がベースです。日曜日は太陽、月曜日は月、火曜日は火星、水曜日は水星、木曜日は木星、金曜日は金星、土曜日は土星にそれぞれ対応します。
この七曜制は古代中国で天体を観測する中で生まれた体系で、日本はそれを取り入れて定着させました。なので日本語の曜日名は漢字と天体名が直接リンクしており、非常に視覚的に理解しやすいのが特徴です。
北欧神話とローマ神話の違い

英語の曜日の語源を正しく理解するには、ローマ神話と北欧神話の神々の違いと対応関係を知る必要があります。以下では特に火曜から金曜までを中心に取り上げます。
なぜ火曜はTyrとMarsなの?
火曜日は英語で「Tuesday」。これは北欧神話の戦神Tyr(古英語ではTiw)に由来します。ローマ神話での対応神はMars(マルス)。どちらも戦いと勇気を象徴する存在で、「戦の神」として文化的な共通点があります。
つまり、Tuesday=Tiw’s Day=Tyrの日というわけ。異なる神話体系でも、役割や象徴が似ていると曜日としてリンクされるのが面白いですよね。
水曜のOdinとMercuryの関係
Wednesdayの語源はWoden’s Day。WodenとはOdinの別名で、北欧神話の最高神です。
一方、ローマ神話では伝令の神Mercury(マーキュリー)が対応しています。意外な組み合わせですが、どちらも知恵や言葉、魔術に関わる存在であり、知識の神という共通点があります。
木曜のThorとJupiterの違い
Thursdayは「Thor’s Day(トールの日)」。雷を操る北欧の英雄神Thorに由来します。ローマ神話ではJupiter(ユピテル)が対応。雷や天候を司る主神という点で共通しています。
「木曜=パワーの日」として覚えると印象に残りやすいです。個人的には雷=パワーのイメージが一番しっくりきますね。
金曜のFriggとVenusの由来
Fridayは「Frigg’s Day」。Friggは愛と家庭の女神で、あるいはFreyja(愛と美の女神)ともされます。
ローマ神話では美と愛の女神Venus(ヴィーナス)が対応しています。恋愛や美しさを象徴する点で非常に分かりやすいペアです。
金曜日になると気持ちが緩んで恋愛ドラマが見たくなるのも、Venusの影響…かもしれません(笑)
神話の対応関係を一覧で確認

ここで、各曜日に対応する神々の名前をローマ神話と北欧神話で並べてみましょう。英語の曜日がどの神に由来しているかが一目でわかります。
各曜日の神と意味を早見表で
曜日 | 英語 | 北欧神話 | ローマ神話 |
---|---|---|---|
日曜 | Sunday | Sól(太陽神) | Sol(太陽) |
月曜 | Monday | Máni(月の神) | Luna(月) |
火曜 | Tuesday | Tyr(戦の神) | Mars(戦の神) |
水曜 | Wednesday | Odin(知識) | Mercury(伝令) |
木曜 | Thursday | Thor(雷神) | Jupiter(雷・主神) |
金曜 | Friday | Frigg / Freyja(愛) | Venus(愛) |
土曜 | Saturday | なし | Saturn(農耕) |
語呂合わせ・覚え方まとめ

英語の曜日名を覚えるのが苦手な方のために、神々の特徴や語呂を使った覚え方を紹介します。
対応神話をセットで覚える方法
火曜〜金曜は、それぞれ神の役割が対応しています。以下のようにセットで覚えると、神話のイメージと一緒に記憶できます。
- 火曜:戦(Mars / Tyr)
- 水曜:知識・伝令(Mercury / Odin)
- 木曜:雷・力(Jupiter / Thor)
- 金曜:愛・美(Venus / Frigg)
「戦・知識・雷・愛」とストーリーにすると記憶しやすいです。
語呂で覚えるおすすめ暗記術
神名と曜日を音でリンクさせると覚えやすくなります。
- Tuesday=Tiw(Tyr)
- Wednesday=Woden(Odin)
- Thursday=Thor
- Friday=Frigg
発音とスペルが似ているので、英語初心者にも語呂暗記法はかなり有効です。
英語雑学としてのトリビア紹介

最後に、英語の曜日名にまつわるちょっとした雑学を紹介しましょう。話のネタとしても面白いです。
知って驚く曜日と惑星の関係
実は、曜日は天体と深い関係があります。ローマ時代には、占星術の影響で1時間ごとに守護惑星を割り当てる「プラネタリー・アワー」の考え方がありました。
この順番に基づき、1日の最初の時間(=日の守護星)がその日の名前になったんです。そのため「Sun(日曜)→Moon(月曜)→Mars(火曜)→Mercury(水曜)→Jupiter(木曜)→Venus(金曜)→Saturn(土曜)」という順番が出来上がりました。
この天体の配置は日本語の曜日名にも影響していて、まさに神話・天文学・言語が複雑に絡み合っている世界なのです。
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