英語って、学校で習うだけじゃ足りない。ネイティブ同士のリアルな会話を聞いたとき、意味がさっぱりわからない――そんな経験ありませんか?それ、実は「スラング」が原因かもしれません。
特に最近は、英語学習者の間でリアリティ番組を教材代わりに見る人が増えています。理由は簡単。生きた英語がそこにあるから。教科書に載っていない“今どき”の表現、ネイティブが笑ったり怒ったりするリアルな英語がそのまま飛び交っているからです。
この記事では、海外の人気リアリティ番組から飛び出したスラングや印象的なセリフ、そしてそれらをどう使いこなせばいいかを一挙にご紹介します。英語を学び直したい大人にこそ知ってほしい「本物の英語力」の磨き方を、一緒に覗いていきましょう!
人気リアリティ番組発!英語スラング特集

海外のリアリティ番組は、単なるエンタメを超えて英語学習の宝庫です。そこでは、ネイティブが普段から使うカジュアルな表現やスラングが飛び交い、学校では習わない「生きた英語」が手に入ります。
特に英国やアメリカの番組には、その土地ならではの言い回しや文化背景が色濃く反映されており、辞書では拾いきれないニュアンスを体感できます。以下では、代表的な番組とその中で使われる印象的な表現を紹介していきます。
Love Islandで学ぶ恋愛系スラング
「Love Island」は恋愛系リアリティ番組の中でも特に人気が高く、若者のスラングがこれでもかと詰まった作品です。中でも有名なのが“the ick”(後述)や“pied”といった、恋愛の駆け引きを描写する表現たち。
例えば、“mugged off”は「バカにされた」、“crack on”は「口説き始める」、といった意味で使われ、感情の動きや人間関係の微妙な空気感を表現するのにピッタリです。日常英会話ではあまり出てこないからこそ、ここで覚えておくと他の人と差がつきます。
Survivorの名ゼリフ&盛り上げ表現
アメリカ発の長寿リアリティ番組「Survivor」は、英語表現のオンパレード。特に“Outwit, Outplay, Outlast(知略・技術・持久力)”という番組のスローガンは名文句として有名です。
また、対立や策略が頻発する番組だけに、“blindside”(不意打ち)や“alliances”(同盟)など、競争やチーム戦略に関連する語彙が自然と身につきます。実際に使える場面は少ないかもしれませんが、英語の「深さ」を体感できる良い教材です。
モデル系番組で使われたsmizeとは?
“smize”とは「smile with your eyes(目で微笑む)」を略した造語で、モデル番組「America’s Next Top Model」でスーパーモデルのタイラ・バンクスが生み出した言葉。
この単語はファッション界だけでなく、SNSなどでも「目ヂカラ強めの笑顔」を表現するときに使われるようになっています。感情を表情にどう表すかという、英語の中でもかなりユニークなジャンルの単語です。
よく使われる定番スラングと意味

リアリティ番組に登場するスラングの中には、視聴者の間でも日常的に使われるようになった定番表現がいくつもあります。特にイギリスやアメリカの若者言葉は、流行の先端をいくSNSでも大活躍。ここでは、最近よく目にするけど意味があいまいになりがちなスラングをピックアップして紹介します。
“the ick”ってどういう意味?
「the ick」は恋愛において急に相手に対して嫌悪感を覚える現象を指します。たとえば、「歯の隙間にサラダが挟まってるの見てthe ickきた…」みたいな感じで使います。
英語のニュアンスとしては、「突然冷めた」というよりももっと感覚的で生理的に無理、という雰囲気。Love Islandでも頻出で、「I got the ick」というフレーズが出てくると、「あ、このカップルはもう終わりだな…」と察する合図だったりします(笑)。
“pied”の恋愛用語的な使い方
もともとは「パイを顔に投げられた」=恥をかかされた、の意味がある“pied”。Love Islandではこれが「振られた」「スルーされた」といった意味で使われます。
たとえば「He totally pied me off.」というと、「彼、私を完全に無視した(見向きもしなかった)」といった感じに。恋愛の駆け引きが盛んな番組だからこそ生まれた、ちょっと痛々しいけどリアルな表現ですね。
“graft”って努力するって本当?
“graft”という単語、イギリス英語では「努力する」「一生懸命口説く」という意味で使われます。Love Islandの男性陣が女性にアプローチする際に、「I’m gonna graft hard for her.(本気で彼女にアプローチする)」なんて言う場面、よく見かけます。
面白いのは、“graft”が本来「移植」や「汚職」なんて意味で使われることもある単語だという点。文脈で意味が大きく変わる、スラング特有の曖昧さを感じさせてくれる好例です。
スラングをリアルに使うコツ

覚えた英語スラングを「使いこなす」ことは、実は思っている以上に難しい。意味は分かっても、タイミングや使いどころを間違えると、逆に不自然になってしまいます。ここでは、リアリティ番組のように“ナチュラルに”スラングを会話に取り入れるためのコツを紹介します。
スラングを自然に会話で使うには?
まず大前提として、スラングは「誰に対して使うか」が超重要です。たとえば初対面のビジネス相手にいきなり「He got pied last night」なんて言ったら、相手の頭にはてなが浮かぶだけ。
使うべきシチュエーションは、カジュアルな友達との会話やSNS上のやりとりなど。あと、単語だけじゃなくて「イントネーション」や「顔の表情」も合わせると、より自然になります。
僕が最初に“graft”を友達に使った時は、「それ今の文脈だと“努力”ってより“変なナンパ”みたいに聞こえるよ」と笑われました(笑)。だからこそ、まずはリアリティ番組で「どういう空気の中で使ってるのか」を観察するのが大事です。
SNSや動画で映える英語表現
スラングは会話だけじゃなく、SNS投稿でもかなり使えます。特に短くてキャッチーな表現はTikTokやInstagramのキャプションにピッタリ。
たとえば、
- “No cap”=「マジで」「ガチで」
- “It’s giving…”=「〜って感じ」「〜風味出てる」
- “Main character vibes”=「主役っぽい雰囲気」
などは、映える+若者っぽい雰囲気が出せて人気です。
実際、僕の英語学習アカウントでも、こういった表現を入れた投稿の方がエンゲージメントが高い傾向にありました。スラングは“学ぶもの”じゃなくて“遊ぶもの”という感覚が大事なのかもしれません。
スラングから英語力を伸ばす方法

英語のスラングって、一見“遊び”のように見えますよね。でも実は、スラングをうまく取り入れることで「ネイティブ感」が格段にアップするんです。発音、イントネーション、語彙の選び方──すべてに影響してきます。
特にリアリティ番組は、まさにネイティブの“リアルな英語生活”が詰まっているので、学習効果は絶大です。
リアリティ番組で英語学習が捗る理由
僕自身、TOEICで900点を超えた後、もう少し「自然な英語」を話せるようになりたいと思って見始めたのが、実はLove Islandでした。
最初は字幕があっても全然聞き取れなくて、スラングも知らない単語だらけ。でも、2週間くらい見続けると、「あ、この人が言ってる“crack on”ってそういう意味か!」って感覚的にわかるようになるんです。
つまり、リアリティ番組の強みは、“言葉の背景にある感情”や“使われ方の空気”を同時に学べるところ。これは教科書や英会話スクールではなかなか得られない要素です。
番組別スラング集で語彙力アップ
リアリティ番組を英語教材として活用するなら、「番組別にスラングをまとめる」のがオススメです。
たとえば、
- Love Island → 恋愛&ナンパ系スラング
- The Apprentice → ビジネス系皮肉表現
- RuPaul’s Drag Race → LGBTQ文化に根差したカラフルな表現
こんなふうに分類しておくと、自分の興味のあるジャンルに合わせて語彙力を強化できますし、使う場面をイメージしやすくなります。
ネイティブの感情を知るには?
スラングは、ネイティブの「感情の抜け道」を表していることが多いです。つまり、言葉そのものよりも「その裏にある感情」に注目すると、より深く理解できるようになります。
たとえば、“the ick”の裏には「自分でも理由がわからないけど一気に冷めた」という、言語化しづらい心理があるし、“graft”には「男としてアピールする責任感」みたいな文化的背景がある。
こういう部分を感じ取れるようになると、単なる語彙ではなく、“英語で考える力”が育ってきます。
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